平等とは

(とりわけ)男女平等について語られるとき「男性も女性も同じように活動するべき」という考え方の人が結構多いように思う。しかし今の日本で男女不平等、男女差別の本質は社会的構造に起因する機会の不均衡だと私は考える。

平等とは「みんなが同じことをする」ことではない。まず「みんなに同じ権利」が与えられる、得られるのが前提条件だろう。たとえば自衛隊は女だから重たい小銃を持てない、など認められない。しかし女性も自衛官に採用されるようになったのは1974年であり(看護職や事務職はそれより早い)、ここで初めて権利の平等が成立したと言える。

女性への不平等はクローズアップされやすいが、女性には認められるのに男性だと通用しないというのも男女差別にあたるのではないか。長らく女性は社会的不均衡に置かれてきて権利向上や機会平等を訴えてきたけれど、男性が男ゆえに持っているアドバンテージや無意識に被っている不利益に気付いて声を上げないと男性の権利が守られない社会に偏る可能性は十分にあると思う。性差別を全くなくすのは難しい。生物学的、脳科学的に男女は異なるし、その性差によって生み出されるものもある。don't silentは誰もが当事者だという意識を持つことが社会的構造の平等へつながると私は考える。