土曜日

過ごしやすい気温と湿度になった。頭痛も緩和される。

 

先日、成田闘争(東峰十字路事件)の殉職者慰霊式がありました。今年は事件から50年で、慰霊式は20年ぶりだそう。犠牲者は神奈川県警から応援に来ていた警察官だったので神奈川県警でも慰霊式をやったようです。千葉の小学生は副教材で成田闘争を習うので千葉育ちの前で羽田に比べて成田は不便などと言うと本気で睨まれる。

この事件は本当に卑怯で下劣だと思う。自分が生まれる前、60年代からの時勢は体感できない。後からはなんとでも言えるし代々継いできた農地を手放すつらさもわからない。しかし反対の立場の相手に何をしてもいいとか政治思想が背景にあったとかでそうかと納得できるものではない。成田闘争は警察の倍以上の人数による奇襲で3人も惨殺(逮捕容疑は傷害致死)して、亡くならなくてももう警察官はおろか普通の生活に戻れないような重傷者をたくさん出している。国側の説明不足や土地の強制収用など対応が悪かった点があっても、自分たちの主義主張のためなら殺しても構わないなど現代からすればテロリストそのもの。

親戚の家は空港から離れているものの航路の真下かと思うくらい飛行機が大きく見えて、エンジン音がうるさい。あのあたりの学校はずっと前からエアコン完備で窓を開けないようにしている。生活環境として良いとは言えないが、空港で発展した部分があるので難しい。反対運動をしていた人ももう70代になるし、当時を知る人がいなくなったら何も語られなくなるのかな。いま「成田空港が軍事転用される」などと言ったら何言ってるんだと笑われるんじゃないかと正直思う。反対派の中にはそういう意見もあって、戦争を体験した世代でないとわからない危機感なのかもしれない。その世代がいなくなったら空港建設にともなう土地の所有問題だけにすりかわって、じゃあお金で解決できたじゃないかとまとめられてしまいそう。個人の体験からくる声は歴史を残すときに必要なんじゃないかと思っている。